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【特集1】知っておきたいインプラントの基礎知識

インプラント治療をする前に知っておきたい基礎知識、インプラントの種類や費用相場、インプラントのメリット・デメリットや施術の流れ、メンテナンス方法、差し歯の違いなどについて紹介します。

歯科治療におけるインプラントとは、顎骨や歯槽骨などにインプラント体を埋め込み、その上にアバットメントと人工歯を取り付ける治療。まるで自分の歯のように噛むことができるようになります。

インプラントのメリット・デメリット

自分の歯を失った際に、元の歯と変わらない見栄やと噛み応えが期待できると言われているインプラント。そのメリットとデメリットについて簡単にまとめました。

メリット

インプラントは、ブリッジのように健全な歯を削ったうえに金具をかけて負担をかけるということがありません。入れ歯のような違和感や不快感もなく、金具を使用していないため見た目にも自然な仕上がり。顎の骨にしっかりと固定するため、本物の歯のようなしっかりとした安定感のある噛み心地があることも大きなメリットといえるでしょう。

デメリット

インプラント治療では、インプラント体を顎骨に定着させる必要があるため、4~6カ月という長期の治療期間が必要です。また、一部を除いて自由診療となるため、保険適用外の高額な費用がかかることになります。さらに、免疫不全や糖尿病などの疾患を抱えている場合は、治療の対象外となることにも注意が必要です。

インプラントとそのほかの治療法の違いは?

歯を失ってしまった場合の治療法は、インプラント、入れ歯、ブリッジの3種類。取り外しができる入れ歯は、自分の歯に合わせるため、調整や作り替えが必要。ブリッジは、歯の欠損数が多いと治療は難しく、安定性はありますが、持続期間は7~8年程度です。
差し歯とは、虫歯治療の際に神経があった場所に支台を差し込んで土台を作り、その上から被せ物を行うものです。一方、インプラント治療は、歯根の代わりにインプラント体を顎骨に埋入して被せ物をするもの。構造が全く異なるため、差し歯が取れやすいのに対し、インプラントは長持ちすることが期待できます。

インプラントとそのほかの治療法の違いは?

インプラントの治療期間は、手術方法や骨の状態にもよりますが、一般的には3ヶ月〜1年程度といわれています。そのため、治療を検討する際には長い目で見ておくことが必要になってくるでしょう。

インプラントの治療期間は?

インプラントのリスクについて

インプラント治療を行う上では、考えられるリスクについても頭に入れておく必要があります。例えばインプラント周囲炎やインプラント体と顎の骨がうまく結合できないリスクなど様々なものがあります。
インプラント治療では、インプラント体のゆるみやぐらつき、外れのほか、上部構造のぐらつきや外れ、損傷など、さまざまなトラブルが生じることもあります。場合によっては、細菌感染などにより長期にわたって痛みや腫れ、しびれが生じる可能性も考えられるでしょう。インプラントの失敗やトラブルを避けるためには、十分な経験や丁寧な診査とともに適切な治療ができる歯科医師がいるクリニックを選ぶことが大切です。

インプラント治療で考えられるリスクとは?

インプラントの治療の流れ

インプラント説明図

インプラント治療はまずカウンセリングからスタート。続いて検査により治療計画が立てられ、手術といったように進んでいきます。治療前にどのような流れで進んで行くかを知ることにより、治療に対する不安を和らげられるかもしれません。

インプラント治療の流れは?

インプラント治療の痛みについて

手術中は麻酔が効いているため痛みを感じることはありません。痛みが苦手な方の場合は「静脈内鎮静法」を用いてリラックスしながら治療を受けることができます。手術後、麻酔が切れると2、3日痛みを感じることがありますが、痛み止めが処方されるので服用すると痛みが和らぐでしょう。

インプラント治療は痛い?

インプラントの費用相場について

インプラント治療にかかる治療費は総額1本あたり「25~45万円」と言われています。内訳は、検査・診断料(カウンセリングが有料となることもあります)、インプラント手術代、上部構造代(人工歯・被せ物)、術後の検診代です。自由診療なので保険は適用されません。そのため、クリニックによって金額が異なります。治療を受ける際はクリニックに確認してください。

インプラントの治療相場を知っておこう

インプラント治療は基本的には自由診療となり全額自己負担であるものの、特定のケースにおいては保険適用となる場合もあります。どのような条件の場合に保険適用となるのかを知っておきましょう。

インプラント治療を受けた場合には、医療費控除の対象となります。医療費控除を受けるためには自分で確定申告を行う必要がありますが、押さえておきたいポイントがいくつかありますので、あらかじめチェックしておきましょう。

通常、自由診療では利用することができない高額医療費制度。しかし本来自由診療となるインプラント治療であっても、高額医療費制度による自己負担限度額を適用できる場合があります。インプラント治療を検討している方は、ぜひ把握しておきましょう。

インプラント治療の費用が気になって迷っているという人にチェックしてもらいたいデンタルローン。治療費を分割で支払える方法なので、無理なく理想の治療を行える可能性を広げることができます。

インプラントの種類について

国内では30種類以上のインプラントが使用されており、同じメーカーのインプラントであっても、種類や規格が異なるため、どのメーカーのインプラントが最も優れているとは一概に言えません。国内のインプラント治療では、厚生労働省が認可されたものがメインで使用されており、なかには信頼度が高く世界の歯科医師から支持されているものもあります。ただ、治療技術が伴っていないと高品質なインプラントの実力を発揮することができないことも理解しておく必要があります。

インプラント治療の種類

インプラント治療と一言で言っても、その方法はさまざまなものがあります。まず、インプラント体埋入手術、ですが、大きく分けても1回法と2回法があり、それぞれに細分化された術式があります。また、骨の量が足りない場合にはインプラント治療が出来ませんので、「骨造成法」という手術をおこなって骨量を増やします。こちらも、上顎か下顎か、奥歯なのか、前歯なのかで、こちらもさまざまな方法があります。

インプラント手術の種類と特徴

インプラント治療のひとつであるオールオン4インプラントは、全ての歯を失ってしまった人や、今使っている入れ歯が合わずに悩んでいるといった人におすすめのインプラント治療です。

ザイゴマインプラントとは、極端に顎の骨が少ない場合に行われるインプラント治療です。通常用いるものよりも長いインプラントを頰の骨に埋入することによって治療を行っていきます。

抜歯即時インプラントとは、その名の通り抜歯をした日にインプラントを埋入する、インプラント治療のひとつです。手術を何度も行わなくて済むことから、患者の負担が少ない点がメリットです。

インプラント手術当日から仮歯を取り付けられる治療法を、即時荷重インプラントといいます。歯がない期間がなくなるため、食事や会話への影響を少なくできますし、審美的なメリットもあります。

患者に負担が少ないインプラント治療法として知られるOAMインプラント。ドリルを使わずに小さな穴をあけ、少しずつその穴を拡げることによってインプラントを埋入する方法です。患者への負担が少ない治療法として知られています。

フラップレスインプラントとは

フラップレスインプラントとは、歯茎の切開手術を行わないインプラント手術のこと。歯茎に直接、歯科用ドリルなどでごく小さな穴をあけ、インプラントが入る大きさに広げてからインプラント体を埋め込み、所定の位置に収まったら上部にキャップをします。歯茎の縫合や抜糸の必要はありません。

フラップレス手術とは

GBR

GBRとは、骨誘誘導再生法のこと。骨を造りたい場所にそれを誘導する材料を入れ、骨が再生するのを待つ方法です。この方法を行うことで、骨が少なくインプラント治療が難しいと診断された患者さんもインプラント治療が可能になります。

スプリットクレスト

スプリットクレストとは、骨の幅足りない場合に用いられる治療法。インプラント治療を行うには、「最低5~6㎝のあごの骨の幅が必要」だといわれています。インプラントは最低4mm程度。歯を失って骨が痩せてしまうと、必要な骨の幅が足りなくなり、インプラントを埋め込むことが困難になるのです。

骨の量が極めて少ないと診断された場合に行われる骨造成手術の一つがサイナスリフト。側面の歯茎からアプローチして上顎洞の粘膜を剥がし、空いたスペースに自分の骨や人工骨を移植することによってインプラント治療を可能にするものです。

骨の厚みが足りないものの、5mm以上ある場合に用いられる骨造成手術がソケットリフト。専用の器具を使用して骨を押し上げ、骨移植剤を注入することにより骨に厚みをつけ、インプラント治療を行える状態にする手術です。

インプラント治療を行うにあたり、骨が少ないと判断された場合にはCGF再生療法と呼ばれる方法を用いることがあります。患者の血液を使用することから感染やアレルギーのリスクが少ないというメリットがあります。

インプラントを長く使うには、歯科クリニックでの定期的なメンテナンスや生活習慣の改善、異変を感じときは放置せず、歯科クリニックを受診しましょう。メンテナンスの方法は、しっかり歯磨きができているかどうか、インプラント周囲炎が起きていないかをチェックし、プロによるクリーニングを行います。

インプラントを長く使うためのポイントは?

インプラントができないケースもある

現代では、多くの方がインプラント治療を受けています。しかし、必ずしも誰もが治療を受けられるわけではありません。顎骨の量など、お口の中の状況はもちろん判断材料になりますが、実は全身の状態も深く関わってくるのです。それは、インプラント治療が必ず外科手術を伴うからで、心疾患や糖尿病なども治療可否の判断材料になるのです。

インプラントができないケースは?

インプラントお役立ちコラム

インプラントに関するコラムも参考にしてみましょう。

インプラント治療を受けた場合には、周囲炎に注意する必要があります。インプラントの周囲炎は、細菌に感染することで発症しますが、歯茎の腫れや出血、ひどくなると歯槽骨が溶けることでインプラントが脱落する可能性もあります。

インプラント治療では、事前にカウンセリングが行われます。カウンセリングとはインプラント治療について理解を深め、納得した上で治療を受けるために大切なステップです。

インプラントは寿命は一般的に10年〜15年と考えられていますが、メンテナンスの方法などによってはさらに長持ちさせることができるかもしれません。どのような対策を行えばいいのか紹介します。

インプラント治療を受ける際には、大きく分けて歯科医院・大学病院の2つの選択肢があります。どちらに通うかを選択する際には、それぞれの違いについてよく理解した上で検討すると良いでしょう。

インプラント治療を受ける場合、インプラント体と顎の骨が結合するまでの間仮歯を装着することになります。この仮歯は噛み合わせや見た目などの面について非常に重要な役割を果たしています。

インプラントと天然歯は一見しただけでは違いがわかりませんが、歯根膜の有無や血液供給の面などにおいて明確な違いがあります。インプラント治療を受ける場合には、双方の違いをあらかじめ知っておくことも大切です。

編集チームの総評

インプラント治療で失敗しないために、「設備や衛生管理が充実しているか」「保証制度はあるか」「口コミ評判は良いか」「ドクターの実績はどうか」「治療の選択肢は多いか」などをチェックポイントとして、クリニックを選ぶことをおすすめします。

【佐久市・上田市・小諸市のインプラント治療】口コミ評判の良い歯科医院3選

【佐久市代表】

しずくだ歯科クリニック
しずくだ歯科クリニックの内観画像
引用元:しずくだ歯科クリニック公式HP(https://www.shizukuda-dental.com/concept/facility/)
Googleの口コミ評価
4.8
(2020年8月5日時点)

「歯科医やスタッフの対応が良い」「オシャレで清潔!」と評判の歯科医院。診査・診断に力を入れており、技術力があります。

  • 電話番号
    0267-78-5404

【上田市代表】

高橋歯科医院
高橋歯科医院の内観画像
引用元:高橋歯科医院公式HP(http://www.takahashi-shika.info/cons/index.html)
Googleの口コミ評価
4.3
(2020年8月5日時点)

「治療が丁寧!」と評判の歯科医院。「インフォームド・コンセント(説明と同意)」を実践し、患者が納得したうえで治療を受けられるよう、丁寧に説明をしています。

  • 電話番号
    0268-22-1875

【小諸市代表】

木村歯科
木村歯科の内観画像
引用元:木村歯科公式HP(http://www.kimura-shika.info/clinic/)
Googleの口コミ評価
4.3
(2020年8月5日時点)

「明るくて感じの良い歯科」「スタッフが親切」と評判の歯科医院。インプラントだけでなく、一般歯科や小児歯科、歯列矯正、審美歯科なども提供しています。

  • 電話番号
    0267-23-1515

佐久市、上田市、小諸市の各エリアにある「インプラント治療が可能な歯科医院」の中から、Google のクチコミ評価がもっとも高いクリニックを1院ずつピックアップ。各クリニックの口コミ内容、設備、治療の選択肢、保証制度について調べました。
Googleのクチコミ評価は2020年8月5日時点の調査結果です。平均値のみを記載するため、口コミが1件以下のものはすべて「Googleのクチコミ評価:なし」としています。

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